フェニックスパークの　のんちゃん

江戸時代後期の絵本「赤本むかしばなし」に

日本版トムとジェリー（！？）のお話があります



絵本は国会図書館
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https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2541113

または　わかりやすく日本語にしてくれた（音声つき）ヴァージョンで
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https://www.kodomo.go.jp/gallery/edoehon/nekonezumi/index.html

それではストーリーの紹介です

近ごろネズミがはびこっているのを見かねた猫又大将

ぶち、黒、赤、三毛、きじ、白、トラ猫などを集め　ネズミ討伐軍を結成します

一方のネズミたち

「猫又が世界の鼠を狩ろうとしている」との注進を受けた福鼠大将

すわ一大事とばかり

こちらも白鼠、赤鼠、ぶち鼠、南京鼠、はつか鼠、独楽回し鼠、どぶ鼠など一騎当千のネズミを集めます

そこへやって来た猫又軍

ネズミ取りの竹の弓を張り　射掛けてきます

ネズミ軍は総崩れ

ここからは月岡芳年による6枚組の錦絵（安政6年＝1859年）があります



1枚目は　反撃に出るネズミたち

力じゃ勝てないなら　頭を使え

さくちゃんか　はたまたミーちゃんの兄弟のような茶色のぶち猫

アタマに紙袋をかぶせられています

ハリセンでしばかれても　これでは手も足も出ませんね

ざまーみろと　ほくそ笑むネズミたち



猫軍「ニャーんとも　こしゃくなネズミどもめ

この旗が目に映らんか！」

ねずみ軍「ちゅ～　かんべん」

石見銀山でとれるヒ素を含んだ「砒石」は　ネズミ退治の薬に使われたんだそう



今度はネズミたちが仕掛けます

マタタビの匂いで猫たちをおびきよせると

さくちゃん、ごめん、猫たち、よだれをたらして腰砕け

ネズミたちの隣に「札箱」とありますが

これ　お香を入れておく箱のよう

マタタビ粉が入ってたんですね

（ちなみに　このくだりは　赤本にはありませんでした）



マタタビに酔ってダウンしちゃった猫

ネズミたちは　猫まんまをうまそーに食べてます

江戸時代の猫のエサ入れってアワビの貝殻だったのね！



勢いにのるネズミ軍

張り子の犬に乗って　御大将もお出ましです

犬だと思ってびびる猫たち　劣勢なり



猫「ネズミめ　つかまえたじょ！」

ネズミたち「わーい　わーい　空っぽだ～い」

ここでも　ネズミに　いいようにされる猫

このままでいいのかと思いきや

赤本によると　張り子と気づいた猫たち

とって返し　ネズミに襲い掛かります

乱戦のなか

現れ出でたるデウス・エクス・マキナならぬ大黒天

「家内安全まもらせたまふ

めでたし　めでたし」



猫にマタタビ

鼠に石見銀山